英語教育の落とし穴(ロードマップを描かないリスク)

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2014

I took this picture at a private school in Queensland, Australia. My homestay sister took us to her children’s school and my sons spent a whole day with Australian kids at school and experienced daily routines and classes. My older son joined in Year 2 class, and my younger son in a preparation class at the primary school. This is my younger son writing Monday to Sunday in the class.

この写真は、2012年(長男7歳、次男5歳)オーストラリア3週間親子留学の3日目です。

丸一日、息子たちは現地の私立の小学校へ体験入学をさせてもらうことができました。

長男7歳と次男5歳の二人は、別々のクラスで通常のクラスを急遽体験することになりました。

日本では海外の人と定期的にコミュニケーションをとるということがなく、ただ赤ちゃんの頃から、マイペースに家庭で英語を取り入れてきたというだけでしたので、少し心配でしたが、見事に物怖じせずクラスに馴染んでいました。

特に長男は小学校2年生のクラスの皆の前にたち、立派に折り紙の折り方を説明してみせることができ、自信になったようでした。

写真は、撮影当時、許可を得ています。

日本では、ゆったりペース(のように外からは見える)の長男。

授業中も自分のイメージする世界があり、そんな彼の個性を尊重しながら学校の勉強のペースにあわせていくということは親としても楽なことではありません。

そんな彼が、全くの異文化の中で見事にプレゼンをやりぬくことができた理由は、やはり、「アイデンティティー」というキーワードを家庭でとても大切にしてきたからだと痛感することができました。

どのように日本の公の教育を受けながら、家庭でのグローバル育児®実践と、年に一回の親子留学を小学校で毎年夏続けることで小学校6年生までにグローバル感覚と自分軸と、英語力を育んだかという12年間の記録は今、まとめているところです。

英語教育やバイリンガル教育にはリスクや落とし穴があります。自分の息子たちの教育、自分自身の英語マスターまでの体験、そして、バイリンガルや国際的なご家庭の友人たちなどと数十年も交流続けることで成長過程が分かり、これからを生きる子供たちのグローバル育児®︎に確信をもてるようになっています。

「英語を話せるようになる」ということに重きをおきがちな日本の教育ですが、これから急激に加速する「超・グローバル時代」には英語が理解できるだけではNGです。

英語でコミュニケーションがとれるというだけでなく、自分のアイデンティティー(ルーツや考え方)を表現できる「生きた英語力」は、仕事をしていく上での最低限の条件となっていくことはもう避けられません。

例え文法が多少間違っていても、相手と心と心を通わせることができることができる人間性が大切。
相手に興味があるのは「あなたからのメッセージ」であり、英語が上手かどうかではないのです。

見た目が綺麗か、かっこいいか、高学歴か、英検1級を持っているか、いい会社に務めているか、年収が高いか・・・など、相手が興味があるのは、そこではありません。

Who you are「あなたのメッセージ」です。

では、英語教育やバイリンガル教育と名前がつけられてしまうと何が弊害になるかというと、英語の読み書きを習ってきた英語が苦手だと思い込んでしまっている親世代が意識を向けてしまうことが、「言語」そのものになってしまうからです。

本来大切なのは、

「英語を使ってどんな情報を得て、何を話すか」です。

家族で子どもが小さいうちから海外に渡り、親からみると自分の子どもたちが完璧なバイリンガルに見えるのに、子どもたちがある時期を堺に悩みだす例が絶えません。

(日系1世は、特に、自分自身がそのような環境で過ごしたことがないのですから、バイリンガルの真のリスクを理解できなくて当然です!華僑は数世代に渡って、世界に故郷を作ってきていてそのネットワークやパワーには驚かされます。)

それは、英語と日本語を上手に操ることができても、
心のどこかにぽっかり穴が空いたような気持ちになる。

「アイデンティティー」を見失うからです。

時には、命にも影響があるくらい深刻な問題が起こることもあります。
(実際、私の友人の優秀なお子様たちに起こったエピソードは
プライバシーを守るため、大切にリアルなセッションだけで
匿名でお伝えすることもあります。)

自分がどこの誰だかわからなくなる。
(詳しくは、グローバル育児®バイブルにて)

英語教育やバイリンガル教育という呼び方に惑わされず、
親がしっかりと本当に子どもが身に付けるべき力は

何なのかということを
しっかりと長期的にイメージした上で、そのための環境づくりを
ロングスパンで夫婦協力していくことが大切です。

リスクのことは、誰も教えてくれません。

正しい知識を得た上で、「教育のロードマップ」を描くことは必須の時代です。
だからこそ、保護者や教育者の知識と、正しい導きが大変重要なのです。

特に、欧米の教育のカリキュラムは、日本とは違います。
カリキュラム名が華やかに聞こえるため、インターナショナルスクールや留学で欧米の教育にシフトしたがために、後戻りできなくなり、大変な思いをしている親子も増えてきています。
(リスクとソリューションは、「英語教育プロフェッショナルコース」にて)

言語の習得やアイデンティティー確立は、日常の環境の中で、ゆっくりと思考と経験とともに育っていくものです。焦らず、急いでいる時こそ情報収集を怠らず、しっかり丁寧に歩みを進めていきましょう!

Love
Sayuri