オーストラリアの教育とどうしても比べてしまい、今まであまりワクワクしたことがなかった長男の参観日。
クリエイティブで自由な彼が小学校5年生という高学年になり、個性的な彼をどのような中学生へと導いていくのか親の力量がとわれる年齢だなといろいろ考えることも多かったのですが・・・
4月から授業態度、生活態度が大進化と大変化したことと
「新しい◯◯先生、メッチャいい先生〜〜〜!」
と毎日のように連発する長男をみていて、珍しくちょっとした期待とワクワク感をもって教室に入りました。
男性の担任の先生が教壇にたっていました。
生徒たちが休み時間に自ら窓を拭いていたことを褒めています。
そして、生徒たちが何やら生き生きしているんです!
グローバル育児®︎プログラムを受講してくださった方は、私は育児もワークライフバランスも葛藤が多かったことをご存知かと思います。
特に、長男が小学校に入って以来、とても自由な発想を持っていることで、図書館の本を全部読んでしまったり、忍者にハマって追求したり、学校の規則通りに行動することが時折難しかったりと、精神的にエネルギーをたくさん使ってきました。
子供の好きなことを大人が介入せずに追求できるような環境をつくることや、個性を育むこと、また、世界に羽ばたく人間力と視野を養うことを重要と訴える私としては彼の思考を邪魔するわけにはいきません。
でも当然ですが、実際日々の生活の中では、家庭でのルールや社会の都合、また小学校のルールというのがあります。ただ彼のやりたいことを一日中できる環境をつくることは、あまりにもハードルが高いのです。このような常識も、個性の強いお子様をお持ちの方は、どのような子供にも通用するわけではなく、とても苦労することを理解いただけるのではないかと思います。
社会的に常識といわれていることと、私の仕事と、彼のライフスタイルや希望のバランスをとることは極めて難しく、小学校入学してからの4年間葛藤でした。
宿題よりも忍者、授業よりも忍者と読書、家では着替えや食事よりも、レゴや読書や生物のことといったように、やりたいことが強すぎて、人と違うことに全く物怖じをしないのです。
この部分で、自制を教えて学校のルールに従うのか、フリースクールやオルタネティブスクールを選ぶのか、インターナショナルスクールや欧米の教育を選択するのか、個性が強く、日本の学校を楽しむことができても、その教育システム下では成功できないかもしれないという懸念があると、とても悩みます。
これからの世界の動きや教育の本質を知り、世界標準の人間力を身につけ方を知っている方々は、受験が日本をダメにしていることや、受験や学校を無視してでも真に役にたつ人間力を養ったほうがいいという共通の認識があります。(私が尊敬する、アメリカのトップレベルの教育を受けてきた男性は、日本の学校にフィットできないことは悪いことではないと褒めてくれるほどです。)
このようなキャラクターの子供の個性が育つ環境を整えるためには、子供のタイプ、両親の生活スタイル、学校の状況など3点視点から考えた上で、本当にその子にあった環境を整えなくてはなりません。
でも、「ホームスクール」という実現不可能なものでした。勉強も、クリエイティビティーも、思考力も、全て家庭でサポートできることがベストだということは薄々感じていました。
向上心と集中力は人一倍強く、4年生で図書室から借りてきた本も授業中に読むわけですから、教養はどんどん育まれていきます。物知りです。
ただ、その情熱と向上心を抑えることができないため、小学校生活で不都合なことがでてきます。それでも、私がホームスクールという道を物理的に選択することはできませんでした。
長男自身も学校もお友達も好きで、いきたくないということはなかったのです。(行きたくないという気持ちがあれば、ホームスクールになっていたかもしれません。)
ただ、担任の先生とのすり合わせ、他のお友達や保護者の皆様への配慮、長男のやりたいことへの思い、私のライフスタイルなど、すべてにおいてのベストアンサーをみつけることが困難でした。
授業の内容をしっかり理解していてもわかっていても、テストを真剣に受けて高得点を取ろうというような対外的なプライドがないのです。これには、参りました。実力をテストで発揮できなくても、恥ずかしいという意識がないのです。
テストの結果や数字で「自信」が育まれることになっている教育スタイルは、彼にとってなんのメリットもなく、逆にこのような個性は、集団生活において不利になってしまいます。
それでも、本人のスイッチが入っていることが何よりも重要なので、私は最大限彼の情熱のあることを追求できる環境を大切にしてきました。
おかげで誰よりも歴史や忍者のことは詳しくなりました。クリエイティブなセンスや思考も斬新で、大人も顔負けのアイディアを出して、私たちを驚かせてくれることもあります。
また、時間軸や空間軸を俯瞰視点で考えることができる思考力も育まれました。本質を見抜く力もあり、鋭い視点には驚かされます。
でも、日本で彼のための教育環境を整えたり、周囲の理解を得たりすることは大変です。自由と責任を説明することも難しいことがあり、忍耐、忍耐、忍耐・・・
それが、この春から長男に変化が見られるようになったのです。ちょうど忍者を極めきった時期と重なったことや、素晴らしい先生が担任になったこともあり
「僕、授業がすっごく楽しい!先生、ママと言っていることが同じなんだよ。好きなことと勉強をつなげれば楽しいからって!」
と、宿題などの勉強や授業態度をはじめ、生活態度が主体的になったのです。
「学校の勉強=無理やり学ばされている」
という考えがなくなり、自分の好きなことをやっているような感覚で学校の勉強もとりくめるようになりました。
これが、彼の場合は、逆の順序だったとしたら、勉強が机の上のものになっていたと思います。そうではなく、先に思いっきり自分の世界を広げ、遊び、器を広げ、考える力と想像力を育んだあとに、教科書や授業の内容を体験と結びつけて楽しく学べているんだと、目の前の長男をみていて実感しています。
そして参観日当日がやってきたのでした。一言で伝えると、とても感動しました。
初めて心が躍りました。
授業がはじまってまずは、一番に手をあげ発表いる姿がそこにありました。心から先生の言っていることを、理解しようと楽しんでいることがわかります。
その先生の声かけと授業の作り方にも、心を打たれました。
子供達の世界と古文をどう繋げるか。
どのように発言力、想像力、自信、人の話を聞く力を身につけることができるか。
30名以上の生徒の個性と力を、一人で引き出していくには多すぎる人数ですが、できる範囲で最高のレベルでおこなっていたと思います。
参観後の懇談会で、私は小学校ではあまり声高に意見をすることは少なかったのですが・・・
あまりにも感動して、保護者の皆様の前で「今まで、実は耐え抜いた4年間だったのですが
今日は本当に感動しました!!!」
と
先生への感動と感謝の気持ちと、長男への今までの思いと葛藤を素直に、ちょっと声高に高揚して伝えると、クラスの保護者の皆さんが笑いと共感と応援の温かいムードになりました。
先生も「うわ〜ハードルがあがり、一年間プレッシャーです〜」と、本当に素晴らしいムードで新しい一年のスタートをきることができました。
小学校教育と、私が訴えている教育内容は真逆です。
(記事執筆から7年経ち、大分変化し始めているようには感じます。ただ、日本でまだまだ追いついていない教育環境や、英語だけでしか得ることができない最新情報はグローバル育児®︎プログラムで配信しています。英語力をあげたい親子だけでなく、発達障害や、個性の強いお子様も、グローバル社会で輝けるように世界中をかけまわって集めた極上の秘訣がギュッと凝縮されたプログラムです。18歳で素晴らしい結果が出ます。)
でも、それをなんとか融合して、今年は両方をさらに最大限活用していきたいなと思っていたところでした。それができる!と、そう心から感じた日となりました。
先生が子供を信じ、子供が先生を信じ、親が先生を信じ、お互いが状況を知り、思いを知り、考えを知り、理解しあい、そして支え合う。
日本の学校で、あんなに笑顔に包まれた和気藹々としたムードの懇談会は初めてでした。
先生も保護者の皆さんも、私も、長男の存在と変化のおかげで本当に嬉しく、安心と信頼の中で一年をスタートできることがどれだけ心の負担を軽くしてくれるか・・・痛感しました。
私が皆さんの前で今までが耐え抜いた4年間だったことを伝えたことで、友人のお母さんたちからも
様々な温かい声をいただきました。ご自身の苦労も正直にシェアしてくださる方が増え、みんなで支えあおうねという繋がりとなりました。
これからもきっと思春期に向けて、様々な葛藤があることでしょう。
自分はいつも違う視点で、長男は違うという思いをいだいてましたが、今は「共感」と「信頼」というベースの上で毎日があるので、意味深い一年になると思います。
お互いがわかりあうこと。
共感しあうこと。
支え合うこと。
長男のおかげで、どれだけこれが価値のあることなのか、体験させてもらうことができました。
ありがとう。(S先生には、心からの感謝の気持ちをいつかまた、伝えられたら嬉しいです。)
Love
Sayuri
補足:12歳で、彼の進路をキャラクターに合わせて欧米の教育にシフトすることができたことが、18歳の大学進学の成功につながりました。学力だけではなく、キャラクター✖️学力✖️人格(10の力)✖️英語力=伸びる環境選びという公式で、たくさんの親子が輝いています!